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生成AIを使おう!(5)

生成AIを使おう!

2024.01.05

 生成AI5回目です。

 前回はグレゴリオ7世の描写を練りました。今回はハインリヒ4世(今まで「アンリ4世」と書いてたけど、調べたらハインリヒ4世だった。嘘を嘘と見抜ける人でないとChatGPTを使うのは難しい)。

入力:please describe Holy Roman Emperor Heinrich IV. like a history lecture in university
(訳:神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世について、大学の歴史講義のように説明してください。)

出力(長いので翻訳から抜粋):
 ハインリヒ4世としても知られる神聖ローマ皇帝アンリ4世(1050-1106)は、中世神聖ローマ帝国で最も重要で物議を醸した君主の一人である。
 ヘンリーの治世の中心的な側面のひとつは、教皇庁との「任命権論争」、特に教皇グレゴリウス7世との対立であった。この対立は、司教や修道院長を任命する権限は皇帝と教皇のどちらにあるのかという問題に根ざしていた。ヘンリーは、皇帝として司教に時間的・精神的権威の象徴を授ける権利を主張し、信徒叙任の慣行を支持した。この慣行に対して教皇グレゴリウス7世が異議を唱えたため、苛烈で長期にわたる論争となり、1077年にはヘンリーが破門され、有名な懺悔のためにカノッサまで歩いた。
 カノッサでの教皇との和解にもかかわらず、ヘンリーの苦難はまだ終わっていなかった。彼は何度も反乱を起こし(翻訳文ママ、「反乱を起こされ」の誤訳と思われる)1、ドイツ諸侯の反対に遭い、帝国内の内戦に発展した。実子のヘンリー5世も反旗を翻し、彼の支配はさらに複雑になった。このような対立は帝国の権威を弱め、地方の諸侯の権力がしばしば皇帝の権威に挑戦するという帝国の分裂した性質を物語っていた。
 アンリ4世の治世は、ゴスラーとシュパイヤーの都市における重要な開発など、建築的な貢献でも注目に値する。これらのプロジェクトは、政治的混乱にもかかわらず、彼の時代の文化的・芸術的努力を反映している。(人名の表記ゆれは翻訳文ママ)

 要約すると「皇帝の権威をかかげローマ教皇と対立したものの敗北し、ナメられて臣下の諸侯から反乱を起こされた。皇帝としての統治力には疑問があるものの都市開発で業績を残した人」というあたり。

 これを踏まえて人物画を描かせてみよう。

入力:See the description immediately above and draw a caricature of Holy Roman Emperor Heinrich IV.
(訳):すぐ上の説明を見て、神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世の風刺画を描いてください。

解説文:Here’s a caricature of Holy Roman Emperor Henry IV, incorporating elements from his historical narrative, including his imperial status and the challenges of his reign, amidst the backdrop of architectural and political turmoil.
(訳):これは神聖ローマ皇帝アンリ4世の風刺画で、建築と政治の混乱を背景に、皇帝としての地位や治世の課題など、彼の歴史物語の要素を取り入れている。

 なんだこれ。空飛ぶ船、どくろ、背景の海、どっから出てきた。多分こっちはカノッサの屈辱におけるハインリヒ4世のイメージを期待してるのに対し、生成AIは歴史上のハインリヒ4世のイメージを出力したからズレが生じたんだろう。それにしたって空飛ぶ船、どくろ、背景の海、こいつら謎である。

 というわけでハインリヒ4世の説明文からやり直し。次回に続く。

  1. 翻訳前の原文は “He faced multiple rebellions” ↩︎

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